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2012年10月31日

地元「山口県」のお話

 このブログを主に更新している阿山です。ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
 今回は少し私の地元のことを書いてみたいと思います。




  私の地元は”本州唯一の鶴の越冬地”で 有名な山口県の八代(やしろ)というところです。
”八代”と書くと熊本の八代(やつしろ)の方が先に思い出される方も多いと思います。
 この際ですから、ナベヅルの来る里 八代(やしろ)もなんとなくで結構ですので、知っていただきたいと思います。

ナベヅル 体が灰色で頭部が赤茶色なのが特徴

 山口県は大変に高齢化社会の進んだ県でして、全国平均と比べると高齢化が10年は進んでいると言われています。そして、いわゆる"限界集落"と呼ばれる里の数は400を超えています。八代も限界集落のひとつです。もちろん周りはおじいさんおばあさんばかり。そんな環境でしたから、京都に出てきたときは「こねーに若者が多いか!?(こんなに若者が多いのか!?)」と目を見張ったのを覚えています。

 私が八代に越してきたのは幼稚園に上がる時でした。その頃のお隣の家はなんと未だに藁葺き屋根で、お風呂も薪のお風呂を使っていました。藁葺き屋根の色合いは景色の中に溶け込んで、大きくて堂々とした佇まいなのに、見ていてなんだか穏やかな気持ちになったのを覚えています。今ではどの藁葺き屋根も、管理の手間の関係からトタンを被せています。赤茶けたトタンの大きな屋根も今では見慣れてしまい、それが当たり前だったように感じます。

家の近くにある集会所 集会所は各所にあり、話し合いの場所として機能している。


 朝にはあちらこちらで鶏や烏骨鶏(ウコッケイ)が鳴き、卵を確認しに外へ出ます。
 昼にはおじいさんおばあさんが畑で農作業をし、散歩がてら他の畑の様子を見に行っては情報交換をします。
 日が暮れると、厨房から付き出した煙突から煙が上り、ふと住人の様子が伺えます。
 夜になると、街頭もほとんどないのに月明かりや星明りで意外と外は明るくて、学校の帰りが遅いときには、夜空を見上げるだけでちょっと楽しくなったものです。

家の裏の田んぼ 田植えをした直後

 そうした日本の原風景を残す集落も、高齢化や一極集中の都市化の波によって少しずつ失われていっています。鶴の飛来地である我が里"八代"も、観光地でありながら衰退の勢いを止められずにいます。こうしたことが果たして問題なのかと問われれば、経済的な事情を踏まえると、はっきりと"はい"とは言えないのかもしれません。しかし、私のような若い者でも日本の"田舎"が失われつつあることは、決して良いとは思えません。食をつくり、住をつくり、集落をつくり、生活する。そうした基本的な人々の営みのあり方は、田舎に行けば見つけることができます。まず田舎があって、それから都市があるのです。

 私が働きに出て、そうしてまた帰ってくる頃に八代は、限界集落はどうなっているのでしょうか。現代のような混迷の世の中ではその先の想像がつきませんが、生き残る手段はきっとあるのだと信じて考え続けようと思います。

里のメインストリート 食料・診療所・加工所・鶴の観測所などが集う

 長文になりましたが、田舎から都市に出た若者が自分の育った場所に対してどのように考えているか、その一意見を知ってもらいたく筆を執りました。読んでいただきありがとうございました。

あとはつらつら山口県の写真を置いておきます。山口県もなかなか見所ありますよ。














































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